厚生労働省の「事業場における労働者の健康保持増進の在り方に関する検討会」では、THP(トータル・ヘルスプロモーション・プラン)指針の見直しに向けた議論が行われています。
THP指針は、昭和63年の策定以来、労働者の健康づくりを支援するため、企業に求められる取組みを示してきました。しかし、近年は高年齢労働者や、疾病を抱えながら働く従業員が増えています。こうした職場環境の変化を踏まえ、従来の運動指導や栄養指導などによる発症予防だけでなく、病気の早期発見や早期治療につなげる仕組みづくりが重視されています。
企業に求められるのは「健診後」のフォロー
6月30日に示された報告書案では、今後、企業に求められる取組みとして、健康診断結果に基づくフォローアップが挙げられています。例えば、再検査や治療が必要な従業員に対しては、単に通知を渡すだけではなく、受診を勧めることや、受診しやすい環境を整備することが重要です。
具体的には、次のような対応が考えられます。
- 再検査や精密検査の受診勧奨
- 医療機関を受診するための時間や休暇の確保
- 治療と仕事を両立するための勤務上の配慮
- 健康経営の取組みとの連携
- 産業医や保健師等との連携強化
今後は、健康診断を実施するだけではなく、その後、従業員が必要な検査や治療を受けるよう、会社がどのように支援するかが問われることになります。
健康管理への取組みは、従業員の疾病予防だけでなく、休職や離職の防止、人材の定着、生産性の向上にもつながります。
まとめ
企業としては、THP指針の改正内容を確認しながら、自社の健康診断後の対応や、治療と仕事の両立支援制度を見直しておくことが重要です。