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【データから見る背景と傾向】新規学卒就職者の離職率について

厚生労働省が令和3年3月卒業の新規学卒就職者について取りまとめた結果、就職後3年以内の大卒者の離職率は34.9%となり、前年度比2.6ポイント増加しました。これは平成18年度以降の15年間で最も高い水準です。コロナ禍2年目の求人件数増加を背景に、転職活動が活発化したことが影響しているとされています。

産業別の離職率

離職率が特に高い産業として、以下が挙げられます。

  • 宿泊業・飲食サービス業:56.6%(前年比5.2ポイント増)
  • 生活関連サービス業・娯楽業:53.7%(同5.7ポイント増)
  • 教育・学習支援業:46.6%(同0.6ポイント増)
  • 小売業:41.9%(同3.4ポイント増)

このように、宿泊業や生活関連サービス業での離職率増加が特に顕著です。

事業所規模による離職率の差異

事業所規模が小さいほど離職率が高い傾向は変わらず、大卒者の規模別離職率は以下の通りです。

  • 1000人以上:28.2%
  • 500~999人:32.9%
  • 30~99人:42.4%
  • 29人以下:50%以上

規模の小さい事業所ほど、人材定着の課題が浮き彫りになっています。

まとめ

新卒者の離職率が過去15年で最も高い水準に達しており、特に宿泊業や小規模事業所での離職が顕著です。企業は職場環境の改善や働きやすい体制づくりに注力し、離職防止に向けた取り組みが求められます。


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