厚生労働省が発表した「マイナ保険証」の利用率は、2025年3月時点で27.26%でした。前月比で0.64ポイント増と、わずかに上昇していますが、伸び率は鈍化傾向にあります。
利用件数は過去最高
一方で、2025年3月の利用件数は6,643万件と過去最高を記録しました。利用率の上昇は穏やかではありますが、実際の利用件数は確実に増えていることが示されています。
利用場所別の動向
利用率が高いのは病院(46.33%)、次いで歯科診療所(40.37%)でした。一方で、医科診療所(25.44%)や薬局(23.45%)では利用が進んでいない現状があります。
今後の課題と展望
今後は、特に利用率が低い医科診療所や薬局における利用環境の整備が急務です。端末の導入支援やスタッフへの研修など、施設側の負担を軽減する対策が求められます。また、国民に対してマイナ保険証の利便性やメリットをわかりやすく伝える広報活動も重要でしょう。制度の信頼性を高めつつ、利用者・医療機関双方が安心して使える環境を整備していくことが、今後の安定した普及に向けた鍵となります。