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【労働環境の改善に向けて】働き方改革関連法の適用範囲拡大について

厚生労働省は今年3月19日の過労死等防止対策推進協議会で、翌4月から建設、働き方改革関連法による時間外労働の上限規制が建設業と運送業、医師の職種にも適用されることを受け、「過労死等の防止のための対策に関する大綱(素案)」を示しました。その概要についてご紹介します。

過労死等の再発防止対策、フリーランスへの取組等の推進

① 令和6年4月に全面適用となった時間外労働の上限規制の遵守を徹底
② 繰り返し過労死等を発生させた企業に対し、労働局長から「過労死等の防止に向けた改善計画」の策定を求めるなど原因究明および再発防止の指導を強化
③ 勤務間インターバル制度の企業における取組みを波及させるため産業医に周知を図るとともに、同制度の導入の必要性を感じていない企業に対する周知を行う
④ フリーランス・事業者間取引適正化等法の施行後は履行確保を行うとともに、個人事業者等自身による定期的な健康診断の受診等の健康管理および個人事業者等が過度な長時間就業とならないよう、注文者等による期日設定等に関する配慮等の取組みを促進

労災事案分析、労働・社会分野の調査研究内容の充実

① 芸術・芸能分野を重点業種等に位置付け
② フリーランス、高年齢者、労働時間把握が自己申告制である労働者など、働き方や就労環境、属性等に焦点を当てた調査を実施
③ 過労死等の危険因子や疾患との関連の解明等の研究や、過労死等事案の分析から得られる成果および国内外の最新知見に基づき、事業場における過労死等防止対策を支援するツール開発と効果検証等を一体的に実施
④ 過労死等事案についてハラスメント防止措置状況を可能な範囲で分析
⑤ 調査研究の成果やその他の過労死等に関する国内外の最新情報について、専用ポータルサイトを通じて公表

実効ある対策に資する数値目標の追加設定

① 労働時間について重点業種等に着目した重点的な取組みを明記
② 勤務間インターバル制度について導入効果が高いと考えられる企業等に着目した数値目標を設定
③ 公務員についても目標の趣旨を踏まえ、各職種の勤務実態に応じた実効ある取組みを推進

まとめ

今回の法改正は、多業種にわたる従業員の健康と生活の質の向上を目指すものです。
企業はこれらの変更をしっかりと受け止め、適切な対策を講じることが求められます。


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