働き方改革関連法の改正によって、2024年4月よりトラックドライバーの時間外労働に対する上限が規制されます。
この変化によって、物流業界にはさまざまな弊害が起こると予測されています。
具体的な変更点について解説します。
時間外労働の上限規制(2024年4月1日~)
2024年4月1日から、トラックドライバーの時間外労働の上限が、年960時間までに制限されます。
違反すると「6ヵ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」が課されます。
一般企業においては2019年4月の法改正時点で、すでに時間外労働の規制が行われていました。
一方、トラックドライバーは業務の特性上、2024年4月まで時間外労働の規制適用が猶予されていたというわけです。
物流業界は慢性的な人手不足
全日本トラック協会の昨年10月の調査によると、全体の約27%の企業が「時間外労働が年960時間を超えるドライバーがいる」といいます。
長距離ドライバーにいたっては、48.1%もの人が年960時間を超えて時間外労働を行っています。
ドライバーの労働環境や健康を守るために導入される、今回の規制。
一方、人手不足が解消しない限り、物流が滞る事態も懸念されています。