2024年4月から医師の時間外労働を年960時間とする規制が始まります。
そこで今回は、医療機関で取り入れたい働き方改革の取り組みを紹介します。
タスクシフト
1つ目の取り組みは、医師の業務を看護師や薬剤師などに委譲する「タスクシフト」の導入です。
看護師などが研修を受けることで38の「特定行為」が行えるようになり、医師は医師しかできない仕事に専念できるようにする取り組みです。
たとえば、横浜労災病院ではすでに複数人の看護師が現場で特定行為を行っているといいます。
特定行為の一つ「創傷管理」では、医師が手術などで不在の時間帯にも看護師が傷口など身体状況や検査結果を確認します。
これまでは、日中に医師が確認できないケースが多かったといいます。
感染などの兆候があったら、速やかに医師へ相談して早期に対応が可能です。
デジタル技術の活用
2つ目の取り組みはデジタル技術の活用による遠隔業務の導入です。
岩手医大病院では、病院にいかなくても画像や検査データを確認できる遠隔診断アプリ「Join」を導入しました。
自宅で急患の検査データを確認できるため、夜に専門医が病院にかかる負担を減らせるといいます。
2020年末には、当直医を半分まで減らすことに成功しています。
その他の取り組み
ほかにも、
- 複数の医師で患者をみる複数主治医制
- 異なる勤務形態の導入 シフト制や変形労働制など
- 病院の再編・統合
- 患者・家族への説明を診療時間内に実施
といった医師の働き方改革の取り組みが各医療機関で見られます。
参考にしてみてはいかがでしょうか。