今回は、高度プロフェッショナル制度(以下、高プロ制)のメリットやデメリットと、
似た制度である裁量労働制との違いについて解説します。
高プロ制のメリット
高プロ制を導入すると、以下のメリットが得られます。
ワークライフバランスの実現
高プロ制では、勤務時間や休暇は従業員の裁量に任せます。
従業員にとって、育児や介護などと両立しやすい制度だといえます。
労働生産性の向上
高プロ制は勤務時間ではなく、成果や業績のみで評価や報酬を決められます。
そのため、従業員はなるべく短い時間で成果を出すようになり、
生産性が向上しやすい制度だといえます。
不公平感の是正
高プロ制は成果や業績に対して評価と報酬を決定する制度のため、
従業員間での不公平感が出にくい制度だといえます。
高プロ制のデメリット
高プロ制の最大のデメリットは長時間労働が横行しやすいことです。
高プロ制では、1日あたりの労働時間の規制がありません。
そのため従業員の働きすぎには注意が必要です。
裁量労働制との違い
高プロ制と同様に、労働の質で評価を決める制度に「裁量労働制」があります。
裁量労働制では休日や休憩に関する規制があります。
高プロ制では、休日や休憩に対する規制はありません。
また、裁量労働制では深夜手当がありますが、高プロ制には残業代の制度はありません。
対象職種や年収に要件がないのも高プロ制との違いです。