今回は4月から拡大した、不妊治療の保険適用について解説します。
これまで保険適用が認められていたのは基本的な検査と、
自然妊娠の可能性を高めるタイミング法という治療まででした。
今回保険適用が拡大された治療は、人工授精と体外受精です。
これまでは人工授精・体外受精ともに治療費の全額負担が
必要でしたが、保険が適用されることによって3割負担に軽減されました。
具体的には体外受精の場合、治療費に40万円程度必要でしたが、
保険適用によって14万~20万円程度まで下がります。
また、保険対象の治療には高額医療費制度が使えるため、
実際にはさらに負担の軽減が期待できそうです。
高額医療費制度は外来診療などで払った一か月の
医療費の自己負担額を合算し、上限額を超える分が還付される仕組みです。
高額医療費制度の上限額は、年齢や所得水準によって変わります。
70歳未満で年収370万円から770万円程度の人の場合、
上限は8万2,000円までです。
今回の保険適用によって、不妊治療における費用面の
ハードルは大きく下がったと言えそうです。
今後もこうした健康保険に関する最新の情報をお届けしていきます。