今回は、「つながらない権利」について紹介します。
つながらない権利とは、就業時間以外に業務連絡を受けない権利のこと。コロナ禍でのテレワーク浸透により世界的に注目を集めています。
各国や日本ではどのように動いているのでしょうか。
各国の取り組みは?
欧州を中心に、つながらない権利の法制化を進める国は増えています。主要国で最初に導入したのがフランス。2017年、つながらない権利を労働法に規定しました。
イギリスでは、2021年7月に野党・労働党が法制化を目指すことを明確にしています。その他、カナダやメキシコでも積極的な動きが見られます。
日本でも動き始めているが……
世界各国に比べて、日本の動きは活発とはいえません。2021年3月に改訂したテレワークのガイドライン内で「時間外メールの自粛」などの内容が記載されたのみです。(参考:厚労省「テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン」)
少しずつ動きはあるものの、現状では企業による独自の対応が求められます。
各企業において対応を
せっかくテレワークを導入しても、プライベートとの境がなくなれば生産性や満足度の低下につながります。各企業においても、就業時間外のメールを極力なくす工夫が必要です。
たとえば、就業時間外のメールを制限するルール設定や、メッセージの通知オフを許可するなどの方法があります。ぜひ、自社の現状を整理しながら取り組みを検討してください。