今回は「若年層の仕事と育児の両立」に関する最新の調査結果をご紹介します。次世代の働き方を考える上で重要なポイントが多く示されていますので、ぜひご参考ください。
若年層の意識変化―共育てと性別を超えた分担
厚生労働省「共育（トモイク）プロジェクト」による調査では、若年層の64.8％が「共育てをしたいが社会や職場の支援が必要」と回答。また、家事・育児の分担については約7割が「性別は関係ない」と答えており、従来の役割意識からの変化が見られます。
育児休業と理想の働き方
若年社会人の71.8％が育児休業の取得を希望しており、そのうち約8割は「1か月以上の育休」を望んでいます。理想の働き方としては「仕事と家庭の両立」や「柔軟な働き方」が重視され、実現すれば74.4％が「仕事のモチベーションが高まる」と回答しました。一方、理想が実現できない場合は離職意向が高まることも明らかになっており、企業にとっても大きな課題となっています。
企業に求められる具体的支援
若年層が求める職場の支援は次の通りです。
- 残業時間の抑制（22.3％）
- 在宅勤務の活用（22.1％）
- 有給休暇の取得促進（21.6％）
これらは離職防止や定着率向上に直結し、企業成長にも不可欠です。厚労省は男性育児休業取得率を2025年度に50％まで引き上げる目標を掲げており、社会全体での変革が求められています。
まとめ
今回の調査から、若年層は「性別にとらわれない共育て」「柔軟な働き方」を強く望んでいることが明らかになりました。企業にとっても、こうしたニーズに応える制度や環境整備は人材定着と組織力強化につながります。