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【賃金制度を再確認しよう】最低賃金の引上げについて

今年も最低賃金が話題になっていますが、企業の皆様にとっては、その対応が求められる時期です。
賃金の見直しを検討している方も多いと思いますので、今回はその概要と注意点について簡単にご説明いたします。

最低賃金とは?

最低賃金は、最低賃金法に基づき国が定めるもので、使用者が従業員に対して支払う、最低限の賃金額です。

これは都道府県ごとに設定されており、事業主はこの金額を下回る賃金を支払うことができません。

違反した場合には、罰則が科せられることになります。

ただし、最低賃金制度には例外も存在します。

例外

「最低賃金の減額の特例許可制度」において、身体や精神の障害によって一般の労働者より著しく労働能力が低いなどの特定の労働者について、使用者が都道府県労働局長の許可を受けることにより、個別に最低賃金の減額の特例が認められます。

また、例えばシルバーワーカーなどとの契約は、請負・委任契約に当たるため、最低賃金法ほか労働関係の法律は適用されません。

2024年度の最低賃金

2024年度の最低賃金について、厚生労働省の中央最低賃金審議会は7月25日、目安額を全国平均で時給1,054円とする答申を行いました。
引上額は50円となり、1,000円の大台に乗った2023年度の額を超え、4年連続で過去最大となりました。

この答申を参考として、各地方最低賃金審査会で調査審議のうえ、答申を行い、各都道府県労働局長によって地域別最低賃金額が決定されます。

例えば、東京都の最低賃金については、8月5日に東京地方最低賃金審議会が東京労働局長に対し時給1,163円に改正することが適当であるとの答申を行いました。

そして、最終的に47都道府県で、50円~84円の引上げとなりました。引上げ額が徳島県の84円が最大の引上げとなり、59円は2県、58円は1県、57円は1県、56円は3県、55円は7県、54円は3県、53円は1県、52円は2県、51円は6県、残りの20都道府県は50円の引上げとなりました。

最低賃金vs現実の賃金

上記で述べたように、最低賃金は引き上げられますが、実際の現場では、既に人手不足などの影響で、パートタイム従業員等の時給はさらに上昇している傾向にあります。

例えば、厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和6年6月分結果速報」によると、パートタイム労働者の時給は平均1,338円で、前年同月比4.9%増となっています。

賃金の見直しと注意点

各企業においては、最低賃金の改定に合わせて、今一度自社の賃金の確認を行いましょう。

特に、給与制度や給与規程を変更する際には、正しい手続きと届出が求められますので、事前の確認と準備が重要です。

まとめ

最低賃金の引き上げは、従業員の生活安定に貢献します。

最低賃金を守り、従業員のモチベーションを高めることで、企業の発展につなげていきましょう。


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