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【資金繰りが危うくなると……?】税金・社会保険料滞納による倒産について

今回は、近年深刻化している日本企業の経営状況と、その結果背後で起こりうる問題についてご説明いたします。

はじめに

近年、中小企業から大企業まで規模を問わず、税金や社会保険料の滞納が原因で倒産する会社が急増しています。
東京商工リサーチの最新の報告によれば、2024年の1月から5月までに、税金や社会保険料を払えないことが原因で倒産した会社は81件あり、これは前年同期と比べて1.8倍に急増しました。
この数字は、2015年以降の同期間で最多だった2018年の43件の約2倍で、最多件数を更新しました。

コロナ禍による特別措置の終了が背景に

コロナ禍では、国税や地方税、社会保険料の支払いを特別に猶予する措置が取られていました。
そのため、経営が苦しい会社も何とか資金をやりくりできていました。
しかし、コロナ禍が収まり、通常の体制に戻ったことで、支払いが難しくなる会社が急増しました。
そのような会社が直面する問題について、次の項目でお話しします。

税金や社会保険料を滞納するリスクについて

会社は法人税や消費税、事業税、社会保険料などを支払う義務があります。
しかし、業績が悪化すると、資金のやりくりが難しくなり、税金を一定期間支払えないことがあります。
その際、関係する政府機関は、滞納している会社の取引先や銀行に通知を送り、その会社が税金を支払えていないことを知らせます。
これにより、取引先や銀行に対しての信用がなくなってしまい、取引を縮小されたり、現金のみの取引に制限されたりなどのリスクを被ることになります。

事業活動の制限と税金滞納の連鎖が結果的に倒産に繋がる

事業活動が制限されると、収益が減って税金滞納の解消がさらに困難になります。
滞納を続けると、最終的には資産が差し押さえられ、事業継続が難しくなるケースもあります。
さらに近年は、資材・物価高騰や、人件費の上昇などのコスト増加により、資金繰りがさらに難しくなっているため、倒産リスクも高まっています。

まとめ

税金・社会保険料の滞納は、企業にとって死活問題です。日頃から資金繰りに気を配り、滞納を防ぐための対策を講じることが重要です。
もし、滞納に不安を感じている場合は、一人で悩まず、早めに行政機関や専門家に相談しましょう。


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