今回は子育てをしながら、より柔軟な働き方をサポートするための「仕事と育児の両立支援」について、ご紹介いたします。
1. 子の年齢に応じた両立支援に対するニーズへの対応
子が3歳になるまでのテレワーク利用を事業主の努力義務としたほか、3歳以降小学校就学前までは、始業時刻等の変更、テレワーク等、短時間勤務制度、保育施設の設置運営等、新たな休暇の付与など柔軟な働き方を実現するための選択肢を2つ以上導入することも義務付け、従業員がその中から1つを選んで使えるようにするとしています。また、3歳になるまでと同様、3歳以降小学校就学前までの子を育てる従業員に所定外労働の制限(残業免除)を請求できることとしています。
2. 仕事と育児の両立支援制度の活用促進
育児への男性の積極的な参加を後押しするため、現在の常時雇用する従業員1,000人超の事業主に義務付けている男性の育児休業取得率の公表については、300人超の事業主に拡大。男性の育児休業の更なる取得を促進します。
3. 次世代育成支援に向けた職場環境の整備
2014年に10年間延長された「次世代育成支援対策推進法」を、2035年3月末まで再延長し、「くるみん」などの認定基準を見直します。
4. 介護離職を防止するための仕事と介護の両立支援制度の周知の強化等
介護離職防止のため、事業主に介護休業などの支援制度に関する情報提供を義務付けます。支援制度の利用円滑化に向けた研修、相談体制の整備、利用事例の収集・提供、方針の周知などいずれかの雇用環境の整備についても義務付けることを求めています。
5. 個別のニーズに配慮した両立支援
事業主に、妊娠・出産の申出時や子が3歳になるまでの適切な時期の面談等の際に、従業員の仕事と育児の両立に係る個別の意向の聴取とその意向への配慮を義務付けます。
6. 仕事と育児・介護との両立支援に当たって必要な環境整備
従業員が両立支援制度の利用申出や利用をしたことを理由として、当該従業員に対して不利益な取扱いをしてはならないことや、プライバシーへの配慮をすることなどを、指針で示すことを求めています。
まとめ
このような支援が、従業員が安心して制度を利用できる環境を作ることにつながります。
皆様の職場でも、ぜひ参考にしていただき、仕事と育児を両立しやすい環境づくりを進めていきましょう。