人材を投資対象とみなす人的資本経営を取り入れる企業が急速に増えています。
今回は、人的資本経営にかかせない「人材ポートフォリオ」について解説します。
人的資本情報を蓄積できている企業は少ない
パーソル総合研究所が2022年3月に実施した調査によると、
人的資本情報を蓄積できている企業の割合は38%程度にとどまっています。
人材ポートフォリオとは
人材ポートフォリオとは、経営戦略に基づいて配置された人的資本の構成内容を表したものです。
社内のどこに(部署)、どのような人材が(職種・スキル・特徴)どれくらい(年数・人数)いるかを示します。
動的な人材ポートフォリオ
動的とは現在の状況をリアルタイムに反映することです。
2020年に経済産業省が発表した人的資本経営についてまとめたレポートによると、
これからの人材戦略には「動的な人材ポートフォリオ」が求められるとしています。
人的資本情報の開示義務化に対応
3月期の有価証券報告書から人的資本情報の開示が義務付けられています。
動的な人材ポートフォリオを作成しておくことで、自社の人的資本情報を整理することができます。
また、人材の状況が明確になり適切な投資もしやすくなるでしょう。
これからの企業経営において、人材ポートフォリオの重要性はますます高まると言えそうです。