昨年11月24日に行われた政府の全世代型社会保障構築会議で、今後の改革に向けた論点整理案が示されました。
子育て分野では2つの給付措置を創設する案がでています。
今回は2つの給付措置の内容と、想定される課題について解説します。
子育て支援案1. 時短勤務者向け
1つ目の子育て支援案は、育児休業明けで勤務時間を短くして働く人向けの新たな現金給付です。
賃金の一定割合を雇用保険から拠出し、上乗せすることを検討するといいます。
時短勤務で賃金が減る状況を経済的に支援するのが目的です。
子育て支援案2. フリーランス向け
2つ目がフリーランスやギグワーカー、自営業向けの子育て支援策です。
フリーランスやギグワーカーは現在、育児休業の給付を受けられません。
そこで、代わりとなる現金給付を通じて育児をサポートする案が出ています。
課題
これら2つの給付支援は、どちらも財源の確保が課題といわれています。
時短勤務者向けの給付は、雇用保険からの拠出が想定されます。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて雇用調整助成金の給付が拡大し、
雇用保険の財政事情は厳しいと考えられます。
積立金はほぼ枯渇しているため、財源の確保に課題が残っています。
フリーランスやギグワーカー向けの給付についても新たな財源が必要です。
財源をどのように確保するかに注目が集まっています。