10月の決算会見によると、キーエンスの2022年4月~9月の連結売上高と営業利益はともに過去最高を記録したといいます。
キーエンスが企業全体で成果を上げ続けるのは、社員が育つ環境が大きく関係していると言われています。
成果とプロセスの総合的な評価制度
キーエンスの評価制度では、成果だけでなくプロセス含めて総合的に判断されます。
その特徴は、公平性を強く意識し担当の違いによって不利が出ないことが重視されている点です。
たとえば営業職であれば、
- 売上規模
- 個人の利益の伸び率
- 利益目標の達成率
- 新規顧客開拓や情報共有といったプロセス
などを総合的に判断することで、担当するエリアや製品の違いがあっても公平にできるといいます。
営業にとって利益目標の達成率は重要です。
しかし、設備投資意欲の旺盛な大企業の担当者と、投資に慎重な中小企業担当者では成果の上げやすさに差が出てしまいます。
利益の伸び率も重視することで、受注金額の小さい中小企業担当者でも、伸び率では大企業担当者を上回る機会を設けているといいます。
また、全ての営業担当者は半年に1回の総合評価によって順位付けされるといいます。
このように、社員に高いパフォーマンスを求め続け、それを正当に評価する仕組みがキーエンスの強みだと言えそうです。