現行の健康保険証が2024年秋に廃止となり、本来は任意であるマイナンバーカードの取得は事実上の義務に近くなります。
持っていなければ保険証がない状態になるためです。
これは、買い物に使えるポイント付与などの優遇政策で取得を誘致してきた政府方針の転換といえます。
マイナンバーカードに関する誤解
マイナンバー制度は情報漏洩への不安が根強くあります。
保険証と一体化して診療情報と紐付けば懸念は一段と強まると考えられます。
しかし、カード内に記録される情報は氏名や住所、生年月日などに限られます。
健康に関するデータは安全対策を施した専用サイトにつながなければ把握できない仕組みになっています。
こうした理解は広がっていません。
現行保険証を廃止する理由
マイナンバーカードの交付は2016年に始まったものの6年経過しても交付率は49%にとどまります。
政府はマイナンバー制度を行政のデジタル化を進める基盤として、利用拡大を進めています。
現行保険証の廃止時期を2024年秋と区切ることでカード取得を急がせる狙いがあると考えられます。