中小企業の「跡継ぎ」というと「世間知らずのぼんぼん」などと
負のイメージで語られることが少なくありません。
近年、新規事業創出や業務転換など家業の未来を切り拓く後継者である
「アトツギ」が注目されていることをご存知でしょうか。
アトツギが注目される背景
スタートアップを育成する自治体や地域金融機関には、共通した悩みがあるといいます。
地方にはなかなかスタートアップの種がないうえ、支援して成長軌道に乗っても
大都市へ転出したり東京の企業にM&Aをされたりと、地元に根付かないということです。
そこで彼らが注目しているのが、事業継承に悩みを抱える足元の地元企業です。
ベンチャー型事業継承
これまでの事業継承は、親族や従業員による継承やM&Aなどが一般的です。
一方、最近注目されているのが若い「アトツギ」が本業の強みと自分の強みを掛け合わせて
新事業や業態転換に取り組む「ベンチャー型の事業継承」です。
スタートアップよりしがらみは多いですが、家業の信用や経験、技術を生かして
本業周辺の新規事業に取り組みやすいといえます。
後継者不足による廃業が増加するなか、地域に根付いた企業の生まれ変わりこそが
地域再生に直結するとの認識が広まってきています。