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【男女賃金格差開示】義務化された背景や理由について解説

今年7月に女性活躍推進法の省令が改正され、

従業員が301人以上の企業は有価証券報告書などで男女間賃金格差の開示が義務付けられました。

 

今回は男女賃金格差の開示が求められる背景や理由について解説します。

 

男女賃金格差がなぜ注目され始めたのか

 

これまで日本企業の中で男女賃金格差がテーマになってこなかったのは、

男女で就いている職務が異なり男女差は当たり前だと考えられてきたところが大きいです。

男性だけが稼ぐ就労モデルが見直され始め、男女賃金格差が注目されるようになりました。

 

男女賃金格差の開示はなぜ求められるのか?

 

企業は株主利益や業績を追求するだけでなく、よりよい社会を実現する責任も強く問われます。

また、機関投資家はイノベーションの点から企業価値を高めるため多様性を重視しています。

賃金格差は組織の多様性の最終的なアウトプットとして現れるため、男女賃金格差の開示が求められるようになりました。

 

賃金格差よりも同一賃金の是正が先では?

 

男女で仕事の責任の大きさや学歴が違う現状では男女賃金格差を開示するよりも、

同じ仕事をしているのに正社員と派遣スタッフで賃金格差があるなど、同一賃金への是正が先だという声もあります。

 

しかし、同一賃金を実現していても、高い役職の女性比率が低ければ格差が生まれてしまうように

組織全体の格差と向き合うのが男女間の賃金格差への対応です。

同一賃金が形式的な平等なのに対して、賃金格差の是正は実質的な平等を追求することになると言えそうです。