今回は、その背景や取り組みについて紹介します。
第一生命では、年12回の採用頻度を昨年度から年4回に減らしました。
採用基準も厳しくし、6千~8千人だった採用数は今後3千~4千人程度になる見通しです。
生命保険会社が採用の基準を厳しくするのは、大量採用・大量離職の課題に対応するためです。
これまでは営業職員を大量に採用し、多くの離職者を出してきました。
短期間で未経験者を育てて、厳しい販売目標を課しながら
全体の契約を底上げする手法が原因だと言えます。
担当者の頻繁な交代は、契約者の不満にもつながりやすいです。
こうしたビジネスモデルの持続性に、金融庁は疑問を抱いているとも言われており、
生命保険各社は慣行を見直したい考えです。
社員の定着を図る上で欠かせないのは、採用後の育成です。
第一生命では、初期の研修期間を従来の4カ月から1年に延長しています。
日本生命も一律2年間だった育成期間を最長5年に延ばしました。
生命保険会社各社の取り組みが、採用後の定着率向上につながるか注目されています。