今回は、週休3日制が持つ課題について解説します。
2021年6月、骨太の方針内に「週休3日制の促進」が盛り込まれ、市場全体で注目を集めています。しかし、週休2日制が定着していた日本社会において、週休3日制は浸透するのでしょうか。
休んだ分の収入は減少
政府が想定している週休3日制は、休んだ分の賃金が発生しません。
株式会社学情が2021年3~4月に実施した調査では、20代の約7割が、「“給与が維持されるのであれば”週休3日制を利用したい」とも回答しています。
企業にとって人件費を削減できるメリットがある一方、従業員の収入減は、週休3日制浸透の障害となり得るのです。
人手不足や人事業務の煩雑化などの課題も
企業によっては、誰かが休んだ分の業務をカバーできるだけの人手がなく、導入が進まないことも懸念点です。
また、人事業務の煩雑化も考えられます。業務振り分けや評価の方法、どのように勤怠を管理するかなど、導入にあたっての課題は山積みです。
長期的に考えると導入は進むか
週休3日制の導入にあたっては様々な課題があり、急速に浸透することは考えにくいといえます。
しかし、働き方が多様化している中、長期的な視点で見れば導入が進む可能性は高いでしょう。
各企業においても、課題を洗い出しながら導入の検討を進めてみてください。