今回は、コロナが労働市場に与えた影響を、ニッセイ基礎研究所の調査からご紹介します。
同調査が行われたのは2021年3月。新型コロナの流行から1年以上が経過し、労働市場はどのように変化したのでしょうか。
【出典】2020年度特別調査 第4回新型コロナによる暮らしの変化に関する調査|ニッセイ基礎研究所
職業・勤務先が変わった人は9.5%
20~60歳の男女2070名を対象にしたニッセイの調査によると、コロナ前と比べて職業・勤務先が変わった人は、全体の9.5%です。嘱託・派遣・契約社員が14.8%、パート・アルバイトは11.6%と、特に割合が高い傾向にありました。
非正規雇用を中心に、多くの労働者がコロナ禍で仕事を失っています。
コロナ前より収入が減少した割合は24.8%
次に、「収入」に目を向けてみましょう。
コロナ前と比べて収入が減った割合は、全体の24.8%です。さらに、1割以上減少した人は14.8%にも及びました。収入が減った人も、嘱託・派遣・契約社員やパート・アルバイトが多い傾向です。
特に飲食サービス業は影響を強く受けており、約4割も収入が減ったと答えています。
従業員の生活を守るための取り組みを
非常勤職員を中心に、コロナ禍での失業や収入減少に悩まされている人は多くいます。
企業としては、従業員の収入を守るために、自社で働きながらも生活水準を維持できるサポートが重要です。
代表的な取り組みが、これまでのコラムでも取り上げてきた「副業解禁」です。政府も、働き方改革の一環として副業を推進しています。従業員の生活を守るためにも、副業解禁を検討してはいかがでしょうか。