今回は、コロナ禍における失業者の状況について、詳しくご紹介したいと思います。皆さまの企業における、人事戦略や経営戦略の参考にしてください。
希望する仕事がない失業者は30%
総務省が公表した労働力調査(2021年1~3月集計)によると、同期間の失業者は214万人。このうち、「希望する種類・内容の仕事がない」と答えた人は、全体の30%でした。コロナ禍では、これまでも3割台が継続しています。
飲食や宿泊関係は働き口がない一方で、医療や福祉、IT関係などは一定の求人数を維持しています。ただし、失業者とスキルや希望が合わず、雇用は実現していない状態です。
【参考】労働力調査(詳細集計)|総務省統計局
失業は長期化している
同調査によると、2021年1月~3月で失業期間が1年以上になった人は、65万人(前年同時期+8万人)です。6ヵ月~1年未満の人も39万人(前年同時期+13万人)を記録しています。
コロナ禍での再就職は長期化する傾向にあり、多くの失業者が困難な状況に置かれていると分かります。
転籍制度の導入や副業によるスキル向上なども必要
コロナ禍で失業すると再就職は難しい現状です。仮に人員整理を行う場合、企業としては、異業界・職種への移行も可能となるような取り組みが必要となります。
たとえば、転籍できる仕組みの導入や、副業によるスキル習得の促進などが挙げられます。